秋葉原には「東京都立大学」の秋葉原サテライトキャンパス
そして秋葉原周辺には、
・東京医科歯科大学
・順天堂大学
といった大学が集まっています。
細田貴洋
今回は秋葉原にできるはずだった幻の大学について紹介したいと思います。
名前は「秋葉未来大学」
名前はずばり「秋葉未来大学」!
IT・情報系の大学で、
日本のIT産業の復権を目指して、技術と事業の両方に詳しい即戦力人材を育てることが目的でした。
開学予定は2010年4月。
この「秋葉未来大学」構想を立ち上げたのがASCIIの創業者である西和彦氏。
そして、なんとマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏もこの構想に協力。
大学設立に向けて1億円を寄付したそうです。
細田貴洋
ちなみに西和彦さんは、ASCIIをつくったり、2chに対抗した1ch.tvをプロデュースしたりコンピューター界の有名人。
学校法人の学園長や大学教授もしています。
「秋葉未来大学」の内容
秋葉未来大学は、コンピューターなどの分野で優れた才能をもっているにもかかわらず、入学試験で有力大学に入れなかった生徒に機会を与えることが目的とされていました。
学部は情報通信学部がひとつ。
そのなかに、情報コミュニケーション学科、情報ネットワーク学科の2学科を設置。
その後は随時学部学科を増やしていくとのこと。
キャンパスはもちろん秋葉原。
校舎の候補地は秋葉原の富士ソフトビルや住友不動産秋葉原ビルなどが挙がっていて、体育館やグラウンドは秋葉原周辺の区立体育館、小学校校庭を借りる予定でした。
実際に掲載された秋葉未来大学の職員募集求人
事実かどうかは定かではないですが、大学職員志望者むけのサイト「大学職員への道」の掲示板に、「秋葉未来大学」の職員募集についての情報が掲載されていました。
そこには
・2010年に開学を予定
・情報技術やビジネススキルを持った人材を育成するため設立する
と書かれていて、
・任意団体「秋葉未来大学準備委員会」→公益法人「秋葉未来大学準備財団」→学校法人「秋葉学園」となる
のように、具体的な運営のことも書かれています。
気になる方は、以下のリンクをご覧ください↓
細田貴洋
なぜ幻になったのか
開学には100億円の寄付金を集めることが必要で、そのうちビル・ゲイツ氏からは1億円が寄付されました。
2010年4月の開学を目指し、計画が進められていましたが、
2008年におきたリーマンショックで日本全体が不景気になったため、計画は頓挫したそうです。
細田貴洋
再び「秋葉未来大学」ができるかも!?
2018年8月、西和彦氏は自身のホームページで、秋葉未来大学の計画が幻になってしまったことに触れています。
そのなかで、「再び大学をつくりたい」「エレクトロニクスとソフトウェアを大学でしっかり教えていきたい」という新大学構想を語っています。
内容としては
・大学1年生、2年生は全寮制にして、工学の基礎と英語を教え込む
・キャンパスは地方の使われなくなった学校の校舎を使用。
・大学3年生は全員アメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、ロシアへ短期留学。
・秋葉原に研究室をつくる。
・大学4年生は就職活動後、下町で下宿しながらアキバの研究室で卒業論文を作成。
・優秀な生徒には大学院修士博士を用意。
とのことでした。
もしかしたら、将来アキバに「秋葉未来大学」ができるかもしれません。
まとめ
細田貴洋
アキバ発の大学はないから、できたら入学したいですね。
参考サイト:
西和彦のコラム / Kazuhiko Nishi – 西 和彦
http://library.nishi.org/essay/?y=2018&m=08
「秋葉未来大学」? | 倉部史記のブログ
https://unipro-note.net/archives/50326336.html
ビルゲイツ×西和彦が手がける秋葉未来大学(仮称)は日通ビル跡地にできる? | ギズモード・ジャパン
https://www.gizmodo.jp/2008/09/post_4308.html
[NEWS] ビル・ゲイツが日本に大学を!?: biac の それさえもおそらくは幸せな日々@nifty
http://bluewatersoft.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/news_fec5.html
秋葉未来大学 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E8%91%89%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E5%A4%A7%E5%AD%A6
この記事を書いた人
細田貴洋

地理・地図に詳しい【地理・地図ライター】。大学で地理学(都市地理学)を学んだあとライターとしての活動をスタート。FM NACK5にも出演。地理がテーマの個人ブログ「芸術地理学通信」、地理ネタ専門YouTubeチャンネル「細田貴洋の地理ちゅーぶ」も運営中。詳しくは「細田貴洋 地理」で検索!
▼関連記事
▼おすすめ記事