東京スカイツリーはアキバにできるはずだった!幻の「秋葉原タワー」!

細田貴洋細田貴洋
ここへん 歴史

世界一高いタワー「東京スカイツリー」。

実は、秋葉原にできるはずだったって…知ってました?

細田貴洋

名前は「秋葉原タワー」!

しかも、アキバでほぼ確定のような報道までされているくらい、最有力候補地だったらしいです!

今回は今や幻となってしまった「秋葉原タワー」について紹介します!

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そもそも東京スカイツリーとは?

東京スカイツリーとは高さ634メートル世界で一番高いタワー

細田貴洋

地上デジタル放送の電波塔としての役割を果たしています!

地上デジタル放送は2003年にスタートしましたが、今までの東京タワーからの電波の送信だと周辺の超高層ビルの影響を受けてしまうため、東京タワーの倍の高さ600メートル級のタワーの建設が必要になりました。

2006年3月には今の押上エリアがタワーの建設地として最終決定。

2008年7月に建設がはじまり、2012年2月に完成しました。

スカイツリーに隣接する商業施設「東京ソラマチ」とともに、東京の新観光スポットとしてにぎわっています。

東京スカイツリー 公式ホームページより引用

なぜ「秋葉原タワー」建設案が浮上した?

細田貴洋

東京タワーからの電波がうまく届かないことが多くなって、新しいタワーをつくろう!ってなったみたいです。

東京タワーが完成してから、都心には超高層ビルが多く建設され、電波障害などの様々な問題が発生。

また将来の地上デジタル放送開始のために新しくタワーを建設する(いわゆる”第2東京タワー”)ことは長年の課題でした。

東京タワー周辺には超高層ビルがたくさん!

1998年に東京タワーの近くに電波塔を建設する計画をはじめ、1999年には八王子市、2000年には新宿駅の南側に建設する計画など、さまざまな計画案の発表が相次ぎました。

細田貴洋

そして2001年2月に

秋葉原に第2東京タワーが建設されることがほぼ確定した

という報道がされました!

なぜ、秋葉原がタワー建設予定地に名乗りでたのかと言うと、

そもそも、2000年に東京都は秋葉原をIT産業の拠点とする「秋葉原シリコンアレー計画」を発表。

この「秋葉原をIT産業の拠点とする」という考えにもとづいて、旧神田青果市場跡地(現在の複合施設「秋葉原クロスフィールド」)の再開発が計画されました。

この再開発予定地に新しいタワーを建てよう!というのが、「第2東京タワー」、いわく「秋葉原タワー」計画だったのです。

「秋葉原タワー建設予定地」の神田青果市場跡地は、現在「秋葉原クロスフィールド」に 地理院地図より作成

秋葉原は都内の各放送局に近く、送信コストが安く済み、トラブル時の対応も容易である点が評価されたとのこと。

こうして秋葉原に世界で一番高いタワー「秋葉原タワー」が建設される予定でした。

「秋葉原タワー」の概要

2001年2月当時の構想

「秋葉原タワー」は高さがなんと600メートル

場所は秋葉原駅前の旧神田青果市場跡地(2000年当時は駐車場になっていた)。

しかもJR山手線の路線をまたいで、反対側の土地も含めて建設されるとのこと。

細田貴洋

高さ600メートルの巨大タワーが山手線をまたぐ、というなんともカオスな計画でした!
当時の神田青果市場。右側には山手線のレールがある。 地理院地図より作成

2001年7月当時の構想

なんと当時、AKIBAXというイベントで「秋葉原タワー」の模型が展示されていました。

その模型によると、山手線をまたぐという構想は変更され、いままでの駅前駐車場のエリアが建設予定地に。

予定地が狭くなったせいか、幅が薄い、船の帆のような形のタワーになっていました。

実際に展示された「秋葉原タワー」の模型、タワーの手前が秋葉原駅。右が山手線。

「AKIBAX2001開幕、秋葉原タワーの模型を展示 | PC/テクノロジーの総合情報サイト – PC Watch」https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010719/akibax.htm より引用

しかも高さは800メートルになり、当初の600メートルより200メートルも高くなっています。

細田貴洋

高さは800メートル!

信じられない高さですね!

タワー内部の構想も展示されていて、

展望台はもちろんのこと、オフィスアミューズメント施設まで入っていて、単なる電波塔ではなく巨大な複合施設になっています。

幻になってしまった原因

細田貴洋

幻となったのは、電気街特有の問題が原因でした…。

なぜ、「秋葉原タワー」の計画がなくなり、今の墨田区押上にある「東京スカイツリー」になったのでしょうか。

それは秋葉原が「電気街」だったから、でした。

そもそも「秋葉原タワー」は地上デジタル放送を送信する電波塔であり、タワーからは24時間高出力の電波が出されます。

この電波により高感度の受信機でノイズが発生する可能性がでてきました。

秋葉原の電気街では、高性能なラジオ・無線機といった電子機器がたくさん売られています。

そんな電気街でこのようなノイズがしょっちゅう発生していたら、電子機器は置けないし、商売になりませんよね

細田貴洋

タワーからの電波が、電気街の製品に影響を与えるから建てられなかったわけです!

また、そもそもタワー建設に必要な用地を確保できない問題や、ほかにも様々な問題が浮上。

2002年ごろには「秋葉原タワー」構想も語られることが少なくなり、計画は消滅。

そして旧神田青果市場跡地は「秋葉原タワー」ではなく、オフィス、飲食店、商業施設などが入る巨大複合施設「秋葉原クロスフィールド」として再開発されたのです。


建設された「秋葉原クロスフィールド」にある超高層ビル「秋葉原ダイビル」。本当はこのビルのあたりに「秋葉原タワー」ができるはずだった
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まとめ

秋葉原にできるはずだった幻の「秋葉原タワー」。

もし完成していたら、アキバのど真ん中に巨大タワー。

そして、地上には電気街の色とりどりのネオン。というアニメの未来都市のような「カオスな街」になっていたかもしれませんね。

細田貴洋

個人的には何かランドマーク的な建物がアキバにできたらいいなと思っています!

参考サイト:

アキバに第2東京タワー?世界最大の600m級電波塔建設へ|アキバのPCパーツとスマホの総合サイト – AKIBA PC Hotline!
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010203/etc_tower.html

AKIBAXで第2東京タワーの模型が展示中、内部は意外に詳細|アキバのPCパーツとスマホの総合サイト – AKIBA PC Hotline!
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010720/etc_akibatower.html

秋葉原に高さ600メートルの「第2東京タワー」計画 | ITの今が見える、明日が分かる – ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/bursts/0102/05/akibatower.html

「秋葉原に浮上した第2東京タワー(現・東京スカイツリー)構想を振り返る」
http://blog.livedoor.jp/mouseunit/archives/51081940.html

この記事を書いた人

地理・地図に詳しい【地理・地図ライター】。大学で地理学(都市地理学)を学んだあとライターとしての活動をスタート。FM NACK5にも出演。地理がテーマの個人ブログ「芸術地理学通信」、地理ネタ専門YouTubeチャンネル「細田貴洋の地理ちゅーぶ」も運営中。詳しくは「細田貴洋 地理」で検索!

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