秋葉原といえば、近年になって超高層のオフィスビルが相次いで建設されるなど、オフィス街化が進んでいますよね。
そんななか、秋葉原駅のすぐ近く、外神田一丁目エリアにおける再開発計画があきらかになりました。
今回は「外神田一丁目南部地区のまちづくり」、正式名称は「外神田一丁目南部地区第一種市街地再開発事業」について紹介します。
細田貴洋
どこが再開発されるの?
再開発のエリアはここになります↓
このエリアは秋葉原電気街口を出て、中央通りに向かうと見える「オノデン」「ラオックス」旧石丸電気の「エディオン」。
そして、その奥には「東洋計測器ラジオセンター店」があります…(A)。
「オノデン」「ラオックス」「エディオン」のあるこの一角↓
さらに国道17号線をはさんだ神田川に面したエリア(国交省の万世出張所があるとこ)…(B)も含まれます。
国交省の万世出張所↓
なぜ再開発されるの?
千代田区が発表している「外神田一丁目南部地区のまちづくりについて」という資料によると、このエリアには以下のような課題があるとのこと。
①神田川沿い:川沿いの建物が壁になっていることによる親水性や対岸との連携の不足
②区道678号沿い:4m未満の狭隘道路による視認性・防災性の課題
③区道680号沿い:招かざる業態や落書きによる治安風紀の悪化
④都道437号線(中央通り)沿い:観光バスの路上駐停車による歩行者交通への影響
⑤千代田万世会館(区の葬祭場):縦積みになっていることによる利便性の悪さ
⑥千代田清掃事務所:清掃車両駐車スペース不足による、前面道路での清掃車の駐停車
細田貴洋
①神田川両岸とその周辺の一体的まちづくり
水辺空間を意識した歩行者ネットワークの構築等により、
神田川を中心に取り囲むような両岸とその周辺が一体となったまちづくりを目指す。
②地区全体で連携した機能の誘導
神田須田町・神田淡路町の歴史的な魅力や秋葉原駅周辺地域の国際的な商業地・観光地
としての潜在力を最大限に活かせる機能の誘導を検討する。
③安全・安心なまちづくり
老朽建物の機能更新、防災船着場の整備等による地域防災力の向上や、
住環境や地域コミュニティの継続に配慮したまちづくりを行なう。
これにより地域全体を活性化させるようです。
どうやって再開発されるの?
さきほど紹介した(A)のエリアには高さ170m近く(地上41階建て?)の超高層ビルが建設され、オフィスや商業施設が入ります。
細田貴洋
千代田清掃事務所も入り、観光バスの乗り換え所も併設されます。
また(B)エリアにはホテル(レストラン・カフェ)が入るビルができ、千代田万世会館(区の葬祭場)が入るビルも建設されます。
(A)と(B)のエリアは通路でつながれ、国道上にはデッキが整備。両エリアは自由に行き来することができます。
(B)エリアの神田川に面した場所には親水広場がつくられ、船着場が設置される予定。
水辺の回遊性を高める「親水歩行者プロムナード」も整備されます。
できたらどうなるの?
再開発で建設されるビルは高さ170m近く。
秋葉原にある超高層ビルは富士ソフト秋葉原ビルが高さ148mなので、それをしのぐ高さ、秋葉原で一番高いビルとなりそうです。
「オノデン」「ラオックス」旧石丸電気の「エディオン」があるエリアは昔から変わらない建物が多く、秋葉原駅からも近い。
再開発で超高層ビルが建つとなると、秋葉原の景色は一変しそうです。
細田貴洋
また神田川沿いのエリアは景色が一変しそうですね。
船着場も作れるということで、神田川沿いが観光スポットにもなりそうです。
↑ここに船着場ができるかも
まとめ
・秋葉原駅のすぐ近くで再開発の計画が
・「オノデン」「ラオックス」「エディオン」のあるエリアと国交省の万世出張所のある神田川沿いのエリア
・「神田須田町・神田淡路町界隈と秋葉原駅周辺地域を行き交う人々の懸橋となるまちづくり」がコンセプト
・秋葉原で一番高い、高さ170m近く(地上41階建て?)の超高層ビルが建設される
・神田川沿いには親水広場がつくられ、船着場が設置される
細田貴洋
参考サイト:
千代田区 外神田一丁目南部地区のまちづくりについて
https://www.city.chiyoda.lg.jp/documents/27053/9sotokandamachizukuri.pdf
外神田一丁目計画 | ちよだ自分ごと化プロジェクト
https://www.chiyoda-fund.com/%E5%A4%96%E7%A5%9E%E7%94%B0
<東京・秋葉原再開発計画「外神田一丁目南部地区のまちづくり」>オノデンやラオックスの区域に高さ約170mの超高層ビルを建設
https://www.hamlife.jp/2021/08/25/akihabara-saikaihatsu/
「秋葉原駅」のすぐ近く 高さ約170m、総延床面積約116,000㎡の「外神田一丁目南部地区第一種市街地再開発事業」 計画案が判明!: 東京・大阪 都心上空ヘリコプター遊覧飛行
http://building-pc.cocolog-nifty.com/helicopter/2021/06/post-342007.html
この記事を書いた人
細田貴洋
地理・地図に詳しい【地理・地図ライター】。大学で地理学(都市地理学)を学んだあとライターとしての活動をスタート。FM NACK5にも出演。地理がテーマの個人ブログ「芸術地理学通信」、地理ネタ専門YouTubeチャンネル「細田貴洋の地理ちゅーぶ」も運営中。詳しくは「細田貴洋 地理」で検索!
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